高里鈴代さん、大久保奈弥さんが講演―3.11横浜集会報告

3月11日(月)夕刻、横浜市開港記念会館にて「辺野古の海を土砂で埋めるな!サンゴを壊すな!3.11横浜集会」が開催された。主催は島ぐるみ会議と神奈川を結ぶ会(以下、結ぶ会)、後援が神奈川平和運動センター・基地撤去をめざす県央共闘会議。沖縄現地の緊迫した状況もあり、定員110人の会場は満席となり人があふれた。
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最初に結ぶ会が2月上旬に実施した辺野古座込みツアー(16人参加)の映像上映。辺野古の工事用ゲート前での座込み行動、安和の琉球セメント桟橋ゲート前での抗議行動の様子が映し出された。続いて結ぶ会の高梨晃嘉代表世話人から主催者挨拶があり、サンゴ研究者の大久保奈弥東経大准教授、オール沖縄会議の高里鈴代共同代表のお二人が、パワーポイントで映像を駆使しながら講演。二人の講演の間に、結ぶ会の仲宗根保代表世話人から辺野古派遣基金のカンパ要請があった。3年前に神奈川県内の有識者を呼びかけ人にして設立された「辺野古高江派遣基金・神奈川」(事務局:結ぶ会)は、これまで神奈川から辺野古座込みに駆け付けた県民延べ70人の交通費の一部を補助してきた。ささやかではあるが、一人でも多くの県民が辺野古に駆け付け、ヤマトに暮らす私たち自身の「日本問題」として「沖縄問題」を捉え返そうというのが基金設立の趣旨だ。
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大久保さんはサンゴ研究者の立場から「サンゴの移植は環境保全措置になりえない」と断言。サンゴの保全を全く考慮することなく埋め立て工事を進める防衛省の姿勢を厳しく批判、その防衛省の杜撰なやり方にお墨付きを与えている環境監視等委員会の委員-研究者の責任に言及した。研究者としての責任感と御用学者への憤りにあふれた大久保さんのお話は、「サンゴの詳しい話は初めて聞いた」「とても分かりやすかった」(アンケートに寄せられた声参照)と大変好評だった。
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高里さんは、まず辺野古埋め立て反対の明確な民意を示した県民投票の意義を強調。辺野古の問題が1995年の米兵による少女レイプ事件を契機に浮上してきた経緯を振り返った。そして本土防衛の捨て石とされた沖縄戦と米軍占領が、現在の巨大な米軍基地の歴史的淵源となっていることも指摘。「沖縄の抵抗は続く。軍事化に向かうこの国を変えないと、押しつぶされ、辺野古も埋立てられてしまう。みなさんの奮闘も期待したい」と締めくくった。高里さんのお話から沖縄の人々の熱い思いが伝わってきた。「あきらめない」という思いがあっても、その間に死滅していくサンゴがあり、多くの命が埋まっていく、闘いの中で倒れていく人もいる。「遅すぎる正義は正義ではない」―高里さんが発したこの言葉は、ヤマトに暮らす私たちへの重い問いかけに思えた。
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 集会の最後に沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの外間三枝子さんから、3月25日の新たな区域への土砂投入阻止に向けた首都圏の取り組みが提起された。また戦前の日本人学者が沖縄から盗掘した琉球人遺骨が京都大学に保管されている問題で、遺骨返還訴訟が取り組まれていることが紹介された。この問題は現在の沖縄の軍事植民地状況につながる「継続する植民地主義」の問題であり、辺野古の新基地建設問題と別の問題ではない。
なお集会参加者から寄せられた辺野古派遣基金カンパは約10万円集まった。集会終了後、会場近くのお店で高里さん、大久保さんを囲んで交流を深めた。(お二人の講演記録を作成中)
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◇アンケートに寄せられた感想・意見(抄録)◇
★サンゴの移植・植え付けが過去でも不正確に語られていた傾向は知っておらず、今日の話で知った。(20歳)
★(大久保講演)御用研究者の様子がよくわかりました。感情論に流されず論理的思考で判断することが、これから天皇代替わりや2020年オリンピックを控え、ますます全体主義的感情論に支配されようとしている今、大事だと思いました。(高里講演)改めて辺野古を巡る歴史を再認識できました。今後もますますのご活躍をお祈りします。今後もこうした催しを継続して最後まであきらめない思いをみんなで共有できるなら、頑張っていただきたいし、私たちも頑張らねばと思いました。(60歳男)
★本当にわかりやすい内容でした。どんどん本当のことを言ってください。(60歳男)
★(大久保講演)移植に加担する人たちの非科学的な根拠や、委員会の本質もしっかり認識できました。今後は新聞もよく深読みします。(高里講演)2月の県民投票に対する沖縄の人たちの“表面には出せなかった心の底の思い”を表明されたことだったのを受け止めることができました。二重丸、花丸の思いが印象に残りました。(72歳女)
★(大久保講演)怪しいと思ってきた「学者(権力とくっついている)」のあやしさが本当だということがよくわかりました。こういう科学者が増えていってほしいです。(高里講演)「沖縄の今まで」のことがとてもよくわかりました。沖縄県民との連帯をもっともっと強くしたいと思いました。(冒頭の映像)見ているととても心苦しくなってくるのですが、しっかり目に焼き付けておかなければいけないと思いました。山城さんが元気でよかったです。(64歳女)
★(大久保講演)とても分かりやすく、よかった。そしてうそだらけと理解しました。(高里講演)沖縄基地の歴史も、理解できました。県民投票の話も分かりやすく聞きました。本当に結果を生かしたいね!私自身、年3回ほど、自力で辺野古通っています。負けないよ!遅すぎる正義は、正義と言えない。本当にそうです。サンゴにしても、多くの戦い人にしてもたくさんの犠牲が出てしまっている現状、悲しいです。(69歳女)
★(大久保講演)御用学者がいかに罪深いかを認識した。サンゴの移植が無意味であることが分かった。(高里講演)ユーモアを交えて、沖縄の歴史、現状を詳しく語ってくれた。価値のある発言であった。繰り返し辺野古反対の集会、ゲストを迎えての講演をしてほしい。(70歳男)
★(大久保講演)いかに自民党が都合の良い人たちを選んでいるか。そうだろうと思っていたが、明確にわかった。(高里講演)オール沖縄の人たちは本当によくやっていると感じた。とにかく自民党を政権から降ろさなくてはいけない。今の政権を代えることを念頭に種々の催しをやってもらいたい。(78歳男)
★(大久保講演)目からうろこでした。よくわかりました。研究者の良心に感謝!(高里講演)現地の熱い思いが伝わってきました。感動です!!我々が問われている・・・行動を拡げること!(66歳男)
★(大久保講演)とても判りやすく、力をいただけた。学者から潰していけばいいか。またどこかで聴きたい。(高里講演)じっくりした説明で沖縄の人の声を聞かせていただきました。あちこちでお話をしていただきたいです。特に若い人たちの前で。二人とも素晴らしいお話でしたので、盛り沢山で、少々お時間も長く、仕事の後では、頭に入り切りませんでした。でもよい企画でした。(62歳女)
★(大久保講演)サンゴの実情を知ることができ、発表される科学者の意見をうのみにしてはいけないことなど初めて知り、自分の判断の大きな助けになりました。専門家の話を聞くことの意味の大きさを感じた。(高里講演)県民投票の現場からの実情報告は、とても興味深かった。結果を受けても工事をし続ける(強行する)政府に怒りを新たにした。辺野古のいかれた時の映像も、実際の現場の緊迫感が伝わってきました。(69歳女)
★(大久保講演)御用メディアが大本営発表を垂れ流す某放送局に対してもリテラシーを磨き、屈することなくあきらめずに声を上げ続ける必要がありますね。(66歳男)
★(大久保講演)初めて知ることが多く、とても勉強になりました。(高里講演)沖縄の歴史がよくわかってよかったです。(集会)参加者が女性が多いと思いました。やはり女性は戦争になると自分たちが被害者になると思うからなのですね。それは本土の女性も同様なので、“女性に対する暴力”に反対のためと男性ももっともっとアピールした方がいいと思います。(57歳女)
★(大久保講演)サンゴのことはあまり知らなかったので、勉強になりました。精力的な活動に敬意を表します。(高里講演)歴史的な視点からのお話がとてもよかったです。(64歳男)
★(大久保講演)わかりやすい説明、ありがとうございました。帰ったら朝日読み直します。論文が遅れながらも各地にいらっしゃることに感謝します。(高里講演)いつも県民の方々に申し訳ないと思っています。来られない若い人たちに代わり、この場に出席するようにしています。また来ます、ガンバ!!(77歳女)
★(大久保講演)とても分かりやすかった。大久保さんが書かれたものを読みたいと思う。(高里講演)これまでの流れを確認できた。(53歳女)
★(大久保講演)非常に良かった。学者も原子力村と同じみたいですね。(71歳男)
★(大久保講演)サンゴの移植などについて、わかりやすい説明をしていただき、とても参考になりました。研究者としての立ち位置が良く伝わってきました。(高里講演)県民投票や沖縄の闘いについて詳しく語っていただきました。あきらめず闘っておられるオール沖縄の方々に学び、連帯したいと思います。参加人数が多くてよかったと思います。それだけみなさんが沖縄の問題を自分の問題として考えているのだと思います。アベ政治を一日も早く終わらせよう!!(69歳女)
★(大久保講演)素晴らしいお話でした。専門家の力強さを感じました。(高里講演)現地の生の動きがわかってよかったです。(73歳男)
★(大久保講演)サンゴの移植でサンゴは守れるわけはないとは判ってはいました。今日の講演により、それを強く確信しました。生態系はもちろん自然の生き物なので、その適した環境の下でしか住むことができないのは明らかです。(43歳男)
★(大久保講演)具体的な話で、大変感動しました。専門家の責任。(高里講演)大変よくわかりました。沖縄への差別、歴史的構造的差別!(75歳)
★(大久保講演)サンゴを移植することで解決するという間違いがよくわかりました。学者が何と情けない。(高里講演)とても短時間の中にポイントをしっかりと話していただいて、勉強になりました。4月15日から18日まで辺野古に行きます。(65歳女)
★(大久保講演)大久保さんのお話は何度かお聞きしていますが、改めて研究者とは何なのか、その責任について考えさせられます。(高里講演)1995年少女暴行事件からの流れを今一度振り返りました。あまりにひどい政府の仕打ちに、怒りに震えています。(55歳女)
★(大久保講演)非常にわかりやすい。サンゴの環境など、税金使いながらの御用学者の話には信じがたくあきれている。専門家に騙されてはいけないと痛感した。(高里講演)沖縄の怒りと抵抗の歴史が限りなく続く。憲法違反のまま踏みつけにされている事実に、国民が一致団結して政権打倒に向かうべきだと思うが、どうして国民の怒りが燃え上がらないのか。悶々とした気持ちになる。今年の選挙で何とか変えたい。(集会)参加者の多さは、県民投票以降のアベ政権への怒りのマグマだと思った。(75歳女)
★(大久保講演)“サンゴの移植・再生”の欺瞞を科学・研究者の立場からわかりやすく説明していただいた。水俣病・都市公害・福島原発etcに関わった学者・専門家たちの非科学性を見破ることは一般市民にとって容易ではない。民衆の立場に立つ学者・研究者は貴重な存在である。(高里講演)息の長い沖縄の闘争の様々な具体的局面、さらには辺野古県民投票前後の攻防、ヘリポート、高江ヘリパッド・・・を淡々と明快に語っていただいた。我々の取り組みはいかにも弱い。様々な運動体を結集して、大きな力を!!(80歳男)

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