北上田毅さん横浜講演に100人参加

4月26日(木)の夜、横浜市開港記念会館にて「許すな!土砂投入 壊すな!ジュゴンの海 4.26横浜集会」が開かれた。主催は「島ぐるみ会議と神奈川を結ぶ会」。会場満席の100人の参加があった。
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18時半開会。冒頭、結ぶ会の高梨晃嘉代表世話人から主催者挨拶があり、その後、講演に移った。講師には沖縄から平和市民連絡会の北上田毅さんをお招きし、「辺野古新基地建設はいずれ頓挫する」と題して講演いただいた。辺野古沖の抗議船の船長でもあり、土木技術者でもある北上田さんは、前日まで辺野古のゲート前座り込みと海上行動に参加されていた。辺野古の写真と動画を映しながら、約60分熱弁をふるい、現地の緊迫した空気を横浜で再現させた。民意を無視して違法工事を強行する沖縄防衛局、それを指揮する安倍政権への怒りに満ちた、なおかつ「違法」「不当」な工事の問題点を具体的に、論理的に暴いていく説得力ある講演だった。質疑にも丁寧に答えていただいた。
連帯アピールは沖縄一坪反戦地主会関東ブロックの大仲尊共同代表から、「7月土砂投入」阻止に向けた具体的な行動提起(5月26日の国会包囲行動、6月9日の辺野古の海を土砂で埋めるな!6.9集会など)があった。
結ぶ会から「現地の呼びかけに応えて辺野古座り込みに駆けつけよう!」と参加者に呼びかけた辺野古高江派遣基金カンパは52000円超集まった。
集会の最後に結ぶ会の仲宗根保代表世話人から挨拶があり、21時前に閉会。近くに会場を移して講師の北上田さんを囲み遅くまで交流を深めた。
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会場となった横浜開港記念会館は、横浜港のすぐそばにある。そこには在日米陸軍・海軍の港湾施設「ノース・ドッグ」がある。運搬船から軍需物資・資材が陸揚げされ、相模原市内の相模補給廠や富士の演習場に運ばれる。最近は訓練空域でもないのに「ノース・ドッグ」を使っての米軍ヘリの離発着訓練や港湾内の米軍船舶の航行などが見られ問題になっている。4月初めには米空軍CV22オスプレイ4機がここから陸揚げされ、飛行場でもないのに離陸して横田基地に向けて飛び立った。沖縄の基地問題は、他人事ではない。
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翌日の4月27日、北上田毅さんは東京永田町の参議院会館にいた。国際環境NGO FoE Japanと美ら海にもやんばるにも基地はいらない市民の会の共催で院内集会と防衛省交渉が持たれた。北上田さんが作成して事前に提出された6項目の質問事項に沿って防衛省職員(6人)を追及した。大浦湾の活断層も軟弱地盤も、サンゴの保護の問題も、防衛省は疑問に全く応えることができなかった。いや、疑問に答えようという誠意が感じられなかったと言ったほうが正確だ。「ボーリング調査報告書のデータが示す意味を土木技術職のあなたならわかるでしょ!」と北上田さんが一喝すると、防衛省の担当職員の声がかすれ視線を落としたように見えた。防衛省の中に、無謀不当な辺野古新基地建設計画への疑念が拡がることを期待したい、と思えたのは2時間に渡るやり取りの中で、その瞬間だけだった。

[北上田毅さん講演の要旨/メモ]
(辺野古のゲート前、海上の写真と動画を映し出しながら)23日から「奇跡の一週間」ということで、基地建設を許さない大きな取り組みが始まっている。予想を超す多くの人が集まった。機動隊も200人以上と、これまでになくたくさん動員され、弾圧が続いている。前の週までは数十人の座り込みで、工事車両も300台400台と進入し、ちょっと現場は元気を無くしていた。今週の集中行動はゲート前の闘いを活気付ける大きな取り組みになった。工事車両も3分の1から2分の1に抑え込んだ。けが人も出ている。私のすぐそばで座り込んでいた平和市民連絡会の高里鈴代さんがアルソックと機動隊に押しつぶされて肋骨を折る大怪我をした。警備会社が機動隊と同じ動きにすることはありえない。

護岸工事が進み、もうすぐ浅瀬部分が囲われると言われている。しかし護岸は完成してはいない。高さが半分くらいしかない。これで囲い込んでも、高波が来れば乗り越えてしまう。土砂を投入すれば、高波で攪拌されて護岸の外まで土砂が溢れ出る。深刻な環境破壊になる。
浅瀬が護岸で囲まれても、大浦湾の深い部分は手付かずだ。工事の順番が当初の申請内容と違うので、改めて沖縄県への承認申請が必要だ。県も文書で警告している。これも埋立て承認「撤回」の根拠になる。

県民投票をめぐって様々な議論があるが、市民連絡会としてはまず「撤回」を求めている。29日にもシンポジウムを準備している。県とも話をしているが、私の感触としては、翁長知事は「撤回」に踏み切る。決意は固めている。もしずるずると「撤回」もなく、このまま土砂投入になれば、反対運動にとっても打撃が大きい。
「世界」3月号に書いたように、辺野古新基地建設は頓挫する。知事権限の行使が大きいが、それを支える県民の反対運動がないとダメだ。県民が工事の進行をチェックして、声を上げ続けることが重要になってくる。

軟弱地盤は防衛省が公開したボーリング調査報告書のデータから判明した。N値ゼロを私は「とうふ状」と形容したが、地質学者が「マヨネーズ状」と表現して、新聞ではこちらが採用された(笑)。羽田空港の拡張事業で同じ軟弱地盤があり、地盤改良で費用も時間もかかった。大浦湾はもっと難しい工事になる。いまでも総経費1兆円と言われる辺野古新基地建設費用がどこまで膨らむかわからない。

大浦湾の活断層は、調査報告書でも「活断層の疑い」を明記している。防衛省は「既存の文献によれば活断層は認められない」としか言えない。ボーリング調査を何のためにしているのか。少なくとも調査データをすべて公開して、専門家の判断を仰ぐべきだ。

新基地の滑走路周辺の「高さ制限」問題も防衛局はいっさい情報を隠してきた。地元の新聞でスクープされ、国立沖縄高等工業専門高校の校舎や学生寮、久辺小中学校、郵便局、辺野古弾薬庫など「高度制限違反」が次々と明らかになった。NTTの携帯基地局と沖縄電力の鉄塔だけ移動してもらうが、ほかは日米合意で「除外」すると防衛局は説明している。「危険の除外」などありえない。新基地の立地そのものが問われる事態だ。

岩礁破砕許可の問題もある。昨年の3月に政府はそれまでの見解を変えて、名護漁協の漁業権放棄決議によって辺野古沖の漁業権が消滅したから岩礁破砕許可は不要として、昨年4月から許可を得ずに工事を進めてきた。この漁業権の解釈問題も3月の那覇地裁判決では判断していない。そこに新たに名護東海岸漁協が設立された。県が認可すれば辺野古沖に漁業権が設定される。防衛局は今度は岩礁破砕許可を申請せざるを得なくなる。

実施設計について県と事前協議をすることになっているが、協議なしに護岸工事を進めている。これも「撤回」の事由になる。

護岸で囲われる浅瀬の区域の中に絶滅危惧種のサンゴがある。移植は防衛省の見解でも5月になると産卵期に入るのでできない。10月までできないことになっている。区域のすぐ外にもヒメサンゴがあるが移植しないで工事をしている。県も行政指導している。このまま土砂投入などありえない。これも「撤回」事由になる。

[アンケートに寄せられた参加者の感想・意見(抄録)]

*(北上田毅さんの講演について)わかりやすく現状をお話していただき、大変ありがとうございました。理解が進みました。いつもいつも本土の人間としての責任を感じます。
*現地の闘いの状況がよくわかりました。断層、軟弱地盤で本当に建設が頓挫するのか?よくわかりません。国は「もんじゅ」のように途方もない金を使うのではないか?講演の項目・内容が多く、まとめ的な文章があればと思いました。(65歳男性)
*直接行動以外に法的解釈による力よりも理論による運動が有効と感じた。今後も国民の一人として大きな声を上げていきたいと強く感じる。(65歳男性)
*軟弱地盤の話はわかりやすかった。活断層、サンゴの問題、高さ制限、航空法無視の米軍。欠陥新基地を建設しても20年もたない!理解。座り込みに行ったことがあるが、海上行動に参加したことはないので、海上行動の苦労話が聞きたかった。(今後の活動への意見)辺野古の状況が刻一刻と変化する今、新聞やテレビでわからない新しい問題点を取り上げて欲しい。(67歳男性)
*具体的に詳しい状況、問題点を聞けて勉強になりました。(77歳男性)
*理論的でわかりやすい。(69歳女性)
*マスコミ等ではわからないことを話していただき大変参考になりました。特に海底地盤のこと、名護市議会のことなど。(70歳男性)
*工事の内容について問題を丁寧に事実を検証してくださっていることに敬意を表します。運動のために大きな力になっていると思います。(本日の催しについて)沖縄の辺野古での行動に対応して開かれた集会として意味があると思います。(76歳男性)
*埋め立ての専門的な話を聞いて、頓挫の理由がわかりました。(66歳男性)
*海底がマヨネーズのような軟弱地盤であることを初めて知りました。平気で嘘をつく安倍政権を一刻も早く退場させましょう。辺野古新基地建設は必ず阻止したい。そのために秋の知事選に勝利しましょう!今後とも集会・行動に参加したい。結ぶ会のますますの発展を祈ります。(66歳男性)
*具体的なお話で大変参考になりました。ともすれば沖縄の問題は本土で埋もれがちですが、諦めず取り組んでいくことが必ず問題の解決につながっていくことを信じて、できることを一歩一歩やっていくことが大事だと思います。(59歳男性)
*「新基地は作れない!作っても使えない!!」この事実を沖縄県民、日本全国に知らせて、県知事選に勝つしかない!機動隊員よ目を覚ませ!安倍政権の終わりは近い!!本日の内容で北上田さんに記者会見をやってほしい。(65歳男性)
*辺野古に行きたくてもなかなか行けません。現地からの話が聞けて少しでも思いを共有することができてよかったです。(71歳女性)
*とてもいい話でした。許認可業務は住民にとっては絶対的。国家が許認可を無視するのは無法国家!地方自治が、国家主権も侵害されている政府に侵害されているのが事実として説明されたと思う。情けない。神奈川でも地方自治権の問題は滅多に考えない。
*朝日新聞の記事などを読んでいるともうダメなんじゃないかと悲観的な気持ちになっていましたが、お話しを聞くと事実は違うことが分かり希望を持てる可能性があることがわかりました。きょうここに来て良かったと思います。マスコミ(週刊誌とか)も使って沖縄問題にあまり関心のない本土の方にもわかるようにできたら良いのではないかと思いました。(76歳女性)
*話を聞き、また辺野古に行きたくなりました。(68歳男性)
*マスコミが報道しない事実が聞けてよかった。軟弱地盤?活断層、そんなところに基地を造っていいのか。ジュゴンとサンゴに返すべきではないか。環境に大きなリスクがあることを国民に公開してほしい。
*軟弱地盤のとんでもない話。そして辺野古基地をめぐるあらゆる角度からの話が聞けて有意義な時間でした。国に対して腹立つことばかりです。希望の持てる点、心配な点、色々とはっきりと浮かび、考えさせられました。これからも今まで以上に基地建設には関心を持っていきたいし、できれば再度辺野古基地建設抗議行動に参加したいと思いました。諦めずに闘う!!(74歳女性)
*理論的でわかりやすいお話に感謝いたします。改めて辺野古を基地強化することの無謀さに強く憤りを覚えます。一人でも多くの本土の人に、友人知人に伝えたいと思います。ありがとうございました。(68歳女性)
*とても具体的でわかりやすかった。対北朝鮮、対中国でも安保・抑止論が強い中ですが、頑張りましょう。東アジアを平和地帯・地域に!
*具体的問題を話していただき、状況がわかりました。情報が全国に知れ渡っていないので、情報の発信活動が必要だと思います。(68歳男性)
*もっと詳しく時間をかけて聞きたかった。大変良いお話でした。東京にいると、何となく負け戦気味に情報が作られている。辺野古・沖縄への行き方や宿の紹介等のチラシがあったらと思う。(70歳男性)
*正式な手続きを無視して違法な工事が進められている状況がわかりました。軟弱地盤があるという調査結果は2014年から分かっていながら最近になって明かされるという隠蔽体質、本当に許せません。それでも予算と日数をいくらかけてもゴリ押ししようとする安倍政権に対する批判をもっと全国的に展開していかなければいけないのにと悔しい思いです。秋の知事選と知事の健康問題が非常に心配ですが、政権が諦めるまでは、諦めずに粘り強く運動していくしかないですね。(63歳女性)

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