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zoom RSS 蛮行は繰り返された

<<   作成日時 : 2016/05/28 23:04   >>

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蛮行は繰り返された。20歳の女性の命が、32歳の元米海兵隊兵士の手で無残にも奪われた。被害者が生きた20年は、「普天間問題20年」と重なる。この20年間で何が変わったのか。変わらなかったのか。
基地・軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表の高里鈴代さんは「事件が起こり続ける加害責任は、加害者を上回って日米両政府にある」と断言する(5/23沖縄タイムス)。沖縄女性史研究者の宮城晴美さんは、「日米両国の沖縄への暴力性を、加害者である男性が全て引き受け、代行してしまったように感じる。その暴力がひとりの女性に向けられ被害者になったが、このような暴力はいつ誰に向けられてもおかしくない」と指摘する(5/24沖縄タイムス)。
事件の主犯は、沖縄に軍事植民地状況を強要し続ける日米同盟であり、最高責任者のオバマも安倍も、20歳の若者の未来を奪った責任から逃れることはできない。同時に、それを許してしまっているヤマトに住む私たちの闘いの不十分性と向き合わざるを得ない。
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女性が「ウォーキングに行ってくる」と言って消息を絶ったのが4月28日、公開捜査に踏み切ったのが2週間後の5月12日。19日になって女性の遺体が発見され、「女性遺体遺棄事件」容疑者として、米海兵隊元兵士で現在は嘉手納基地に本社を持つコンピュータ関連会社に勤務する米軍属の男が逮捕された。この元兵士は2〜3時間も性暴力目当てに襲う相手を探し回り、ウォーキング中の女性を背後から棒で殴って車に連れ込み暴行して刺し、スーツケースで運んで雑木林に捨てたという(5/26沖縄タイムス)。
米軍属の男の事情聴取は16日から始まった。「米軍関係者を聴取」の速報を最初に伝えたのは琉球新報電子版で18日の10時52分に流れた。伊勢志摩サミット、日米首脳会談、沖縄県議選、参議院選挙を控えた安倍政権への影響を忖度する県警上層部の過剰なまでの慎重姿勢に疑問を持った捜査関係者からのリークだったようだ。地元の新聞社はヤマトの大手マスコミに先行して報道した。岸田外相が19日夜にケネディ大使を呼び出して抗議するパフォーマンスを演じたが、ケネディは「心からの悲しみ」の表明にとどまった(5/20沖縄タイムス)。「容疑者は民間人であり、米兵でも軍の雇用員でもない」ことを強調する米政府関係者のコメントも報道直後から流れた。中谷防衛相も19日夜に防衛省内で在日米軍司令官のドーラン中将に抗議したが、ドーランは「(容疑者は)現役の軍人ではなく、米軍に雇用されている人物でもない」と弁明している(5/20朝日新聞デジタル 7時23分)。一方、日本政府周辺からは「最悪のタイミング」というコメントがマスコミから垂れ流された。例えば「政府・与党内からは「本当に最悪のタイミングだ」という声が相次いでいます。政府としては、オバマ大統領の広島訪問で悲惨な歴史を乗り越えた日米の同盟関係を世界にアピールしようとしていた矢先の事件で、友好ムードに水を差された状況です」(5/19テレビ朝日政治部・藤川みな代記者報告)という具合だ。
5月23日に安倍首相と向き合った翁長知事は「安倍内閣は出来ることは全てやるといつも枕詞のように言っているが、私からするとできないことは全てやらないという意味合いでしか聞こえない」と痛烈に批判、「綱紀粛正とか徹底的な再発防止はこの数十年間で何百回となく聞かされた。現状は何も変わらない」と強調し、「日米地位協定の抜本的見直し」と「オバマ大統領とのとの面談」を求めた。安倍はオバマに「厳正対処を申し入れる」と空疎な言葉で応じただけで、日米地位協定改定とオバマとの面談要求は黙殺した。それだけではない。安倍はオバマとの会談でも知事の要望を伝えることもなく、「辺野古が唯一」と沖縄への更なる基地負担を請け負っていた。この事実を共同記者会見では隠し通したが、後日暴露された。安倍の掛け声で26日に菅官房長官を筆頭に結成された「犯罪防止予防チーム」の会合はわずか6分で終了、中身は「街路灯の設置などの検討」という(5/27沖縄タイムス)。伊勢志摩サミット出席のために来日したオバマは25日夜の安倍との会談で「心よりの追悼と深い遺憾の意」を表明したが、謝罪の言葉はなかった。「一個人による許しがたい行動」で「米軍関係者と家族らを代表しているわけではない」と弁明、「私たちの軍をとても誇りに思っている」とまで述べている(5/26朝日新聞書面インタビュー回答)。「怒ったふり」「謝ったふり」で、日米同盟の安泰とサミットと選挙対策しか念頭にない。まともに「沖縄の人々に寄り添う」気などありはしないのだ。
 逮捕された元米兵は7年間海兵隊に所属していた。最近暴露された在沖海兵隊の新任研修用スライドを見ると、「沖縄の世論は感情的」「沖縄の新聞は反軍事のプロパガンダ」などと沖縄に対する差別と偏見を助長する内容となっており、「異性にもてるようになる」「外人パワーを得て我を忘れがちになる」の表現まで出てくる。この研修が事件事故の「再発防止策」というのだから呆れる。「良き隣人」の化けの皮は、完全に剥がれた。人間性を失わなければ戦えない。それが軍隊の本質だ。人殺しのための「非人間化訓練」を受けた兵士の集団=軍隊と女性の人権は共存しようがないのだ。
 沖縄では「米兵を基地から出すな」と基地ゲート封鎖を求める激しい抗議行動が展開されている。5月22日のキャンプフォスターの在沖米軍司令部前には女性たちを中心に2500人、25日の嘉手納基地ゲート前には4000人が集まって抗議の声を上げた。26日には「普天間閉鎖返還」「県内移設断念」に加えて、初めて「海兵隊の撤退」を盛り込んだ県議会決議が公明も含めて全会一致で採択された(自民党は反対せずに退席)。6月19日には県民大会が予定されている。
日米両政府が沖縄に軍事植民地状況を押しつけ続ける限り、基地と軍隊あるがゆえの凶悪事件は繰り返される。「基地の自由使用」を根幹とする日米地位協定と日米安保、そして2015新ガイドラインと戦争法成立で安保を超える日米軍事同盟に踏み込んだ新日米同盟を覆すこと。辺野古新基地建設阻止から全基地撤去、軍事植民地状況からの自立解放へと突き進む沖縄の闘いに真正面から向き合うこと。問われているのは、ヤマトに住む私たちの闘いだ。

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